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2008年9月20日 (土)

「農業」と「農林水産省」の道

農林水産省 白須事務次官更迭 太田農相辞任

農林水産省の本丸、米で起きた不祥事。

本日付 日本農業新聞の一面トップ 

「農政ウオッチ」の見出しは 農水省存続の危機

2001年の中央省庁再編を思い出してほしい。

一府二十二省庁が一府十二省庁へ再編された。

中学の社会の時間に習った大蔵省や建設省の名前が消え再編された事はショッキングで記憶に新しい。

2001年の改革では無傷だった農林水産省。

今回の不祥事を機に、農林水産省の存続が議論されても不思議ではない。

○安全安心を統括する消費者行政は消費者行政担当へ。

○商農工連携など産業としての農業は、経済産業省へ。

○治水・植林、環境保全としての機能は環境省・国土交通省へ。

○農地法関連や耕作放棄地対策、農道・農業用水等の社会インフラの整備は国土交通省へ。

○食育やグリーンツーリズムなど農村文化の継承は、総務省、文部科学省へ。

○食糧自給率のアップ、食糧安全保障は総務省、防衛省へ。

国民の声が高まれば、こんな再編が行われても不思議ではない。

もともと、全ての産業は農業から分岐して世を豊かにしてきた。
中学の授業に呼ばれるときに、第一次産業の歴史や重要性の話からすることが多い。

日本で農業が始まったのは?→弥生時代
世界では?→メソポタミア文明

「衣食住 」
「衣」は?→綿・シルク・麻
「食」は?→農漁業産物
「住」は?→木材・かやぶきの屋根・畳

私達の身の回りにある全ての基幹に農業林水産業が係わっているのだ。

農林水産業は国土・国民にとって多面的で基幹となる産業である。
地方では特に重要だ。

この農林水産業をつかさどる「農林水産省」
私達農民は、あなた方の指導のもと誠実に農地を耕してきた。
使命を果たしてきた。

今回の不祥事を真摯に受け止めて欲しい。
原点回帰
国土国民の声なくして、農林水産業も存続できないのである。

行政改革・財政再建はこの国にとって必要な改革かもしれない。

しかしその転機が、食品に対する不安や、一部の心無い業者の不祥事によるものとは情けない。

世界はめまぐるしく変化している  「農林水産省」も変わらなくては。

近未来、農林水産業が国の基幹産業に回帰する時代が必ず来る。

頑張れ「農林水産省」

私は「経済産業省」よりも「農林水産省」とともに農業の可能性に挑戦したい。

今、世論は農産業を注視している

スピードと改革と永劫性。

農産業「変わらなくっちゃも変わらなきゃ」

「農は国の基なり」

「農業」も「農林水産省」も国民の幸せに資する道へ進まねばならない。

Posted by 井村辰二郎 at 11:59 午前 日本の農政について | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年9月17日 (水)

汚染米・米粉

一連の事件は、お米をまじめに生産する農家として、そして消費者として残念でならない。

心無い業者や、担当行政の指導管理体制への批判はマスコミにまかせ、今回の汚染米事件から思う米粉流通や米粉の需要拡大の可能性について書いてみる。

さて、今回の事件、流通ルートの全容解明・・・・・・など等
チャートや図で新聞に大きく報道されている。

「お米って、こんなにいろんなところで利用されているのか」
こんな感想を持たれた方は多いのではないだろうか。

日本の食文化は、お米なしには語れない。
焼酎から味噌、おせんべい・・・・・。
粉に形を変え様々な食品に混ぜられているのである。

与党や農林水産省は、米粉や飼料米を水田営農対策、耕作放棄地対策、自給率アップの切り札として、米粉の振興を進めるようだが、冷静に考えてほしい。
今回の「事故米の流通」を検証すれば、価格が安ければどんなものにでも使えるし、実儒者・消費者が口にできることが理解できる。
もちろん、安全が前提であるが。

なにが言いたいかというと。
米粉の生産を振興しなくても、価格さえ下がれば、米の需要は増えるということである。

米の価格政策から決別して、マーケットから評価される「日本の米業界」を育てるべきだと強く思う。
何度でも言う、農林水産省は減反政策から舵を大きく切り、米の価格政策から米の生産振興・利用振興・需要振興へ向かうべきである。

WTOやEPA・FTAがもたついている数年を猶予期間と考え、生産調整を廃止すべきである。
もちろん、米価下落による農民の痛みもあるだろうが、この痛みを乗り越えなければ、日本の米作農家の未来はない。
みかん農家も野菜農家も畜産農家も皆、乗り越えてきた道である。

米価下落を何故恐れる。
古里の田を耕し、国民に安全安心で美味しく、適正価格のお米を安定的に供給する。
この事が農民の使命ではないのだろうか?

道理が有れば、結果はついてくる。
七色の補助金で問題を先送りしても、誰も幸せにはなれない。

耕作放棄地・食糧自給率
この二つを解決するシンプルな方策は、生産調整の廃止である。

慣行米より安い有機小麦を生産する農家が、外麦との相対的な価格差に挑み、苦労してきた。
今現在、こんなに高い日本の米を粉にしたところで、安価な小麦粉と競争できるはずがない。
マーケットはそんなに甘くはないのだ。
もちろん補助金で誘導することに一定の効果はあるだろうが、お米の価格が下がるほうがシンプルである。

最後に一言、もしもお米農家で、農産加工の為に高価な米粉機を購入することを検討している方がいらっしゃるなら「採算性」をよく考えて導入してほしい。
機械に対する補助や作付けに対する補助が有っても、10年先、20年先を考えて欲しい。
一キロ当たり200円前後の玄米を加工して、一体いくらの農産加工品を作ろうと言うのだろうか?

今回の汚染米事件でわかるように、米粉が流通する世界は、クズ米、古々米等の世界。
無責任な米粉振興に国庫を投入することには賛成できない。

汚染米事件報道から思うことである。

Posted by 井村辰二郎 at 11:49 午前 日本の農政について | | コメント (0) | トラックバック (0)